ほかの季節にない、厳しさと魅力があるのが冬キャンプです。厳しい自然が織りなす、冬キャンプの奇跡の体験談をご紹介します。
星降る夜
初めての冬キャンプを大晦日に実行したときのことです。
夕方からの雪は、夜中になっても降り続いたため、初詣をあきらめ、テントにホタホタと雪の当たる音を聴いていたら、いつのまにか寝てしまいました。
夜中にふと目が覚めると、雪の音はやんでいました。
トイレに行こうと、テントの外に出たときの光景は一生忘れません。星が降るような夜って、このことか……。
星明かりと雪で、周囲が明るいと感じられた夜でした。
遭難したわけじゃないけど深く納得
雪原キャンプで、吹雪になってその夜は寝るだけでした。
翌朝、からりと晴れあがり、外に出て横の巨木の根元を見たら、裏側は吹きだまりになっていました。
風が巻くのか吹きだまりの横がくぼんでいて、一人が入れるくらいの空間がありました。
少し掘って中に入ってみると、意外と温かく感じます。試しに、入口をダウンジャケットで覆って風が入らないようにしたら、ウソみたいに温かい!
雪洞を掘って遭難を逃れるというのは、本当なんだと納得しました。
思いがけない出会い【Part 1】
山奥のキャンプ場で、さほど広くないテントサイトにテントを張っているのは自分ひとりでした。
テントを張っているときは感じませんでしたが、作業を終えると物音ひとつしません。
時間が経つにつれて、だんだん聴覚が鋭くなっていく気がします。そして、なにかいると感じて、ふと顔を上げたらニホンカモシカがすぐそこにいました。
しばらく、じっと見つめ合って、やがてゆっくりと斜面を登り森に帰っていきました。なにか、彼(?)と話をしたような気がします。
思いがけない出会い【Part 2】
雪原キャンプをしたときのことです。スノーシューで雪の森の中を歩いていたら、枝の向こうの木の洞に大きなフクロウがいました。あれは、熟睡中だったな(笑)。
ほかの季節にない感動が待っています!
まるでTVCMのような取り合わせですが、澄み切った冬の濃い青空と白い雪のコントラストは、一度見たら一生忘れられません。
そんな、記憶に刻み込む奇跡を体験できる冬キャンプに、今年こそ出かけてみませんか?
思いがけないほど、たくさんの奇跡と出会うチャンスがあります!
written by ジプ蔵