ファミリーキャンパーが待ちに待った夏のキャンプシーズン到来!わくわく気分の季節ですが、注意したいは初夏から夏にかけてキャンプ場やアウトドア活動に潜むトラブルです。
とくにハイテンションの子どもは要注意!
そこで、夏のアウトドアやキャンプで、注意したい危険な場所とそこで出会う危険生物についてご紹介します。
初夏から夏の危険エリア
海や川など、水遊びが多くなる季節だけに、水場周辺は要注意です。とくに、テント設営や調理などで大人が夢中になっているとき、子どもの行動に目が届かなくなりトラブルになりがちです。
また、夏場は、網ですくえる小動物がいる水辺はとくに注意が必要です。子どもは遊泳禁止の海や溜め池で足元が悪くても水辺に近づくので、ルールをきちんと教える必要があります。
もうひとつの危険は、夏の水辺にいる危険生物との遭遇です。小さな生き物でも、猛烈な毒や痛みをもたらす危険生物についてもご紹介します。
カツオノエボシ
習性と遭遇しやすい場所
一見、きれいなガラス細工のオモチャのように見えるのがカツオノエボシです。
3~8月に発生し、通常は沖に浮いていますが、台風や強い海風で海岸に打ち上げられることが多く、10cmほどの透き通った濃いブルーの浮き袋と、その下に10~50cmほどの触手があります。
クラゲのように見えますが、じつはヒドロ虫の群体で、長い触手は刺激を受けると非常に強い毒性の刺胞が発射され、刺さると激痛が起きて強い炎症と腫れをもたらします。
カツオノエボシの回避方法
海辺で遊ぶときは肌の露出を避けるためラッシュガードやスポーツタイツを着用し、海上・海辺問わず見かけても絶対に近づかないことです。
刺されたときの対処方法
患部を45℃ほどのお湯に浸し、刺さった刺胞をタオルなどで除去し、氷などで炎症を抑えながら医療機関で治療します。
ヤマビル
習性と遭遇しやすい場所
キャンプ場周辺の沢筋や谷間など、渓流沿いのコケの生えた岩場や落ち葉の下に隠れているのがヤマビルです。
シカやイノシシなどの野生動物が増えた地域で、増加に伴いヤマビルも増えています。
ヤマビルの回避方法
ヤマビルは哺乳類を吸血して産卵する習性があり、動物の体温や呼気の二酸化炭素、歩く振動に反応して人に近づき足元をよじ登り肌に吸い付きます。
回避策は、肌の露出を避けるため長めのソックスを履きズボンの裾に入れたり、ヤマビルの嫌う塩水や虫除けスプレーを靴やズボンの裾にかけておくと効果があります。
ヤマビルに咬まれたときの対処方法
ヤマビルに咬まれても痛みを伴わないため、遊びに夢中な子どもは気づかないため、大人の気配りは必須です。
吸血されたときは、無理にはがすと傷跡が残るため、消毒用アルコールや塩、虫除けスプレーをかけるか、火を近づけると離れます。
チャドクガ
習性と遭遇しやすい場所
本州以南の日本各地に生息し、幼虫はサクラや椿、梅など数多くの木の葉を食草とする毒虫です。6~10月の間に2回発生し、8~9月は毛虫の被害が多くなります。
幼虫は一箇所に固まっていて、キャンプ場などで木の下に落ちてきたり、木肌にいることを知らずに触るケースが多くあります。
チャドクガの回避方法
毛の毒針は非常に細かいため、長袖を着ていても繊維の隙間から侵入するため、近寄らないことが最善の方法です。頭上に枝がない場所にテントを設置することと、毛足の長い毛虫に触らないようにします。
また、食欲旺盛で、頭上に葉脈だけになっている木の葉が多くあればその木の下は避けます。
チャドクガに刺されたときの対処方法
毒針は50℃ほどのお湯で無力化できるので、熱めのお湯にスプーンなどを浸し、患部に当てると楽になります。
抗ヒスタミン系の塗り薬は効果がありますが、広範囲に刺された場合は早めに医療機関に行きます。
十分な知識と対策でアウトドアを楽しもう
夏は、思い切りアウトドアを楽しめる季節ですが、生き物の活動がもっとも活発な時期。自然の中で遊ぶことは、彼らの領域に踏みいることですが、彼らのルールを知っていれば恐れることはありません。十分な知識と対策で、夏のアウトドアやキャンプを存分に楽しみましょう。
written by ジプ蔵