ヌカカという吸血害虫。その概要と対策とは?

自然の中で遊ぶ時、気をつけなければいけないことのひとつは虫除けです。
夏のレジャーでは、蚊やブヨやハチの対策は皆さん行なっていると思いますが、『ヌカカ』という害虫をご存知ですか?

小さな吸血鬼、ヌカカとは?

出典:Wikipedia

ヌカカは感じで書くと糠蚊です。
蚊と言っても、正式にはハエ目・ヌカカ科 に属し、ハエの仲間と分類されます。
「糠」と言われるように、糠のように小さな体で、色は濃いグレーのような色で、ゴマのような体です。

小さな体で、羽を閉じると平べったくなることから、服の隙間にも容易に入り込み、吸血します。
主に水辺に生息するヌカカですが、刺されると非常に厄介な生物です。

ヌカカの怖さは、症状の酷さと遅さ

ヌカカに刺されて嫌なことは、何よりもその痒さです。
ブヨに匹敵する、またはそれ以上の痒みに襲われます。

その痒さは刺されてから数日後に現れることもヌカカの怖さのひとつ。
ヌカカの痒みは、1日後〜2日後に来て、約1週間程痒みが続きます。
痒みに気付いた時には、時すでに遅しです。

ヌカカの生息域は?対処法は?

海沿や草むら、山間に至るまで日本全国で発生しています。
体の小ささや多種の動物から吸血する特性から、成虫になると有効な対策が難しい生物で、地域によっては健康被害をもたらすとして、注意喚起している地域もあります。

対策の第一歩は、肌を露出させないことです。
特に、朝晩の風が弱い時に発生することが多いヌカカは、足元から全身へあっという間に吸血します。

予防方法は諸説あり、市販の虫除けは効かないという説、ハッカスプレーが効くという説など様々あります。
私の経験からすると、ハッカスプレーは乾いてしまうとヌカカがすぐに寄ってきてしまう為、市販の虫除けの方が幾分か効果がある印象でした。

刺されてからの対処法は?

刺されてすぐの対処は、熱いお湯をかけることです。

虫刺されの主な毒素は、タンパク質を由来としていることから、熱を与えると分解されやすくなります。
肌にヌカカが付いていると気付いたときには、既に刺されていますので、準備できれば45℃位のお湯を患部にかけ流し温めましょう。
経験上、傷口が小さいからかポイズンリムーバーでの吸出しはあまり効果を感じませんでした。

刺されて数日後の処置は、冷やしてステロイド系の軟膏を塗ることです。

痒さの本番が数日後のヌカカは、気付くと赤いポツポツの強い痒さが出てきます。

既に腫れてしまっている場合、温浴療法は逆効果になる為、とにかく冷やすことが大事です。
そして、ステロイド系の軟膏を刷り込み経過を待ちます。
蚊と違い、刺されてから数日後が腫れや痒みのピークとなる為、増す痒みに耐えられず掻きむしると症状が悪化したり、跡になってしまったりします。

病院で適切な診療と薬をもらう。

薬は処方箋を出してもらうものの方が、効果があることは当然です。
最近では、内服薬のかゆみ止めもあるそうなので、刺されたら迷わず病院へ駆け込みましょう。

 

一時的に痒みを抑える裏技

自宅の薬が切れてしまったとき、試してみて効果がありましたので紹介します。
水虫薬を使うことです。
水虫薬には強いかゆみ止め成分と殺虫成分、肌への浸透しやすい性質があり、寝られないような痒みに襲われたときには一時的な対処として使用できました。
水虫薬は、虫刺されの薬ではないので、応急処置として使用し、治療はしかるべき薬・方法で行ってください。

 

秋の行楽シーズン、万全な対策をして楽しいアウトドアライフを送りましょう!!