水資源の豊富な日本では、蛇口をひねれば引用可能な水があり、ありがたみが薄いですが、世界には砂漠が多い国や大洋に浮かぶ島など水が貴重な所が多くあります。
今回は、そんな水が貴重な場所で活躍する人力で海水から真水を作り出す装置が海外のクラウドファンディングにて販売されていますので紹介したいと思います。
メーカー紹介
今回紹介する製品は、イギリスに本社がある「Hydro Wind Energy」という会社が、販売しています。「Hydro Wind Energy」はクリーンエネルギー関連のベンチャー企業のようです。
画期的製品の名前は?
今回紹介する製品の名称は「QuenchSea(クエンチ シー)」といいます。Quenchは「(渇き)を癒やす」という意味ですので、「海で(渇き)を癒やす」という意味になります。
製品特徴
人力で海水を真水に変換できる
海水を真水に変換する機械と言えば、普通は大掛かりなプラントでポンプで海水を汲み上げることから始まります。
しかし「QuenchSea」はそんな大掛かりな施設は必要ありません。しかもエンジンや電気モーターなどの機械も必要なく油圧を利用した人力で使用ができます。
ろ過膜と逆浸透膜で海水を真水へ
「QuenchSea」は、海水を飲み水に変換するためにトリプルフィルタリングと逆浸透膜を使用しています。
トリプルフィルタリングでは、3つの濾過膜により浮遊固形物、病原菌、寄生虫、マイクロプラスチックを除去し、水の匂いも活性炭にて取り除きます。
逆浸透膜は、孔の大きさが2ナノメートル以下で水分子は通すがイオンや塩類などを通さない特殊な膜です。
携帯性も抜群!どこにでも持っていける
「QuenchSea」は重量0.7kg、片手で持てるコンパクトさなので持ち運びに苦労することなくどこででも使用ができます。
製品仕様
脱塩能力 | 1時間当たり2~3L |
重量 | 0.7kg |
海水供給流量 | 1時間当たり20L |
使用圧力 | 5.5MPa |
圧力リリース弁 | 6.0 MPaにてリリース |
最大給水温度 | 45℃ |
品質 | TDS(総溶解固形分)が1,000未満でWHO基準を満たしている |
トリプルフィルタリング | 活性炭フィルターによる限外ろ過 |
メンブレンタイプ | 海水専用 |
価格と購入方法は?
「QuenchSea」は、クラウドファンディングサイト「INDIEGOGO」にて資金集めをしており、2000人以上の賛同者を得、成功しています。現在はプレオーダーの段階で定価が80ポンド(約11,000円)が32%オフの54ポンド(約7,500円)にて注文を受け付けています。
発送は全世界に行われ、2021年2月を予定しています。
まとめ
今回は、海水を飲料水に変換するポータブルな機器「QuenchSea」を紹介しました。
冒頭にも述べたように、世界では飲み水に苦労している地域が多くあります。もし海が近いところであれば「QuenchSea」は便利な機械だと思います。水が豊富な日本にて「QuenchSea」を使うシチュエーションと言えば無人島でのサバイバルキャンプというところでしょうか。
INDIEGOGOプロジェクトページ:QuenchSea