日々新しいものにアンテナを張り巡らしている方々はご存じかと思われる「CES」。これは元は「Consumer Electronic Show」つまり「家電展示会」と呼ばれており、1967年から開催されている世界最大のテクノロジー展示会です。2022年もアメリカネバダ州ラスベガスにおいて1月5～7日の日程で行われました。

さまざま出展されている製品の中には、アウトドアで使えるギアも登場しています。そこで今回は、「CES2022」においてイノベーションアワードを受賞したギアを紹介したいと思います。

出典：CES HP

「CES2022」においてイノベーションアワードを受賞したギアとは？

今回紹介するのは、フランスのメーカー「Unistellar」の『Unistellar eVscope 2』というデジタル天体望遠鏡です。

出典：CES HP

アイユニットには高性能「NIKON」製を採用

望遠鏡のコア部分である光学ユニットは日本のメーカである「NIKON」の技術が採用されています。採用されているのはアイユニット（接眼レンズ）部分で「NIKON」独自光学設計による高性能レンズと高コントラストかつ、引き締まった黒画像を再現するクラス最高のマイクロ有機ELディスプレイによって構成されており、観測する天体をクリアに映し出し没入感のある観測が可能です。

出典：unistellaroptics.com

セットアップまでの時間が短縮できる

通常の天体望遠鏡で天体観測をする場合、目的の天体を観測するために多くのセットアップが必要になりますが、本ギアはとお手持ちのスマートフォン専用アプリと内蔵のコンピューターによって自動でポインティング（導入）とトラッキング（追尾）を行い実際の観測までの時間を短縮できます。

出典：unistellaroptics.com

都市部の「光害」をカットして鮮明な画像を表示

都市部では、肉眼で星が見えないというのは人間の活動であふれる光が星の光を遮っている「光害」のためです。望遠鏡でも同じことが言え、通常天体観測には空気の澄んだ光が少ない場所が良いとされています。

しかし『Unistellar eVscope 2』は、独自のソフトウェアが天体からの光を選別しその他の光をカットする機能を有しており、観測する場所を選びません。

また独自技術である「エンハンスト・ビジョン」によって対象天体からの光を蓄積することによって観測条件を問わずカラフルな画像を提供します。

出典：unistellaroptics.com

UnistellarネットワークとUnistellarアプリ

『Unistellar eVscope 2』を購入し使用するとUnistellarネットワークに参加することができます。このネットワークは5000人以上のメンバーで構成され観測結果の共有や、メンバーから観測のノウハウを学ぶと言ったことが可能です。

また製品を使用するのに必要なのがお手持ちのスマートフォンにインストールしてもらうUnistellarアプリです。このアプリには5000以上の天体データが入っており簡単な操作で目的の天体の観測を始めることが可能であると共に時間、場所、視界の状態に応じてアプリから観測推奨する天体を提案してくれます。

また最大10人がアプリをインストールしアクセスすることによって観測結果を共有することができます。

出典：unistellaroptics.com

持ち運びには専用バックパックが便利

専用のバック（別売）が用意されており、本体と専用三脚をしっかり保護しながら持ち運ぶことができます。

出典：unistellaroptics.com

製品仕様

購入するには？

『Unistellar eVscope 2』を購入するには、Unistellar HPからのほか提携メーカーである「NIKON DIRECT」にて可能となっています。

販売価格は、Unistellar HPでは専用バックパックとのセットが649,800円（税・送料込み）、「NIKON DIRECT」では本体のみが529,800円（税込）となっています。

まとめ

今回は、「CES2022」においてイノベーションアワードを受賞したギア『Unistellar eVscope 2』を紹介しました。

本製品は、決してリーズナブルな価格とは言えません。しかし「CES2022」で選ばれた製品という事で性能面に関しては折り紙が付いており、これから天体観測にどっぷりと浸りたいという方にとってはおススメできるギアとなっています。

興味のある方は、Unistellar HPもしくは「NIKON DIRECT」をチェックしてみてください。