アナタは正しく使えていますか?カセットガスコンロを正しく使って事故を防止しよう!

ガスボンベを装着するだけで簡単に使えるカセットガスコンロは、アウトドアの強い味方。
災害用備蓄としても注目されており、自宅に1台はあるご家庭も多いのではないかと思います。

そんな便利なカセットガスコンロですが、誤った使い方により爆発や火災が発生し重傷事故や死亡事故が発生していることをご存じですか?

本記事では、実際に発生した事故からカセットガスコンロの正しい使い方を紹介します。
正しく使って、事故を予防しましょう。

事故事例から学ぶ!カセットガスコンロの正しい使い方

出典:photoAC

五徳など正しく設置し、ガスボンベを正しく接続して使用する

出典:東京消防署

カセットガスを使用する際には、五徳を正しく設置しカセットガスボンベもしっかりと装着する必要があります。
正しい形で使用しないと、火災などの事故が発生することがあります。

事故例1
学校の学園祭でカセットガスコンロを使用して料理をしていたところ、火の出が悪いためカセットボンベを取り外したところボンベが破裂してけがをした。
→カセットガスコンロの五徳が反対の状態で収納されており、そのまま調理をしたことが原因。ボンベに熱がたまり破裂してしまった。
※古い型のカセットガスコンロには、五徳をひっくり返すことにより、すっきりと収納できる商品も存在している。
事故例2
動画配信中の事故。
ガスボンベの装着に四苦八苦。ガス臭い状態で着火した所大きな炎が上がってしまった。消火を試みるものの、その後ガスボンベが爆発した。
→ガスボンベが正しく装着できていなかったのが原因。
装着時にガスのにおいや音がする場合は、正しく装着できていないことが考えられる

2台以上並べて使用しない

出典:photoAC ※画像はイメージです

カセットガスコンロの容器カバーを覆うことは、熱がこもりガスボンベが破裂する可能性があります。
容器カバーを覆ったことによる事故事例を紹介します。

事故例1
カセットガスコンロを2台並べ、コンロの五徳を外して金網を直接置いてBBQをした所、ガスボンベが突然爆発しコンロの破片が飛び散りけがをした。
→容器カバーが覆われたことによりボンベに熱がこもってしまったのが原因
事故例2
高校の文化祭での事故。
模擬店のコンロが突然爆発し生徒がけがをし、2人は重傷をおおってしまった。
模擬店では、大きな鉄板を2台のカセットガスコンロにのせて焼きそばを調理していた。

コンロより大きな調理器具を使用しない

カセットガスボンベのカバーを覆ってしまうくらい大きな調理器具を使用すると、ガスボンベに熱がこもり膨張し破裂する危険性があります。
カセットガスコンロの大きさに応じた調理器具を使う必要があります。

事故例1
飲食店設置のカセットガスコンロが爆発し、食器や窓ガラスが飛び散り天井の一部が焼ける事故が発生。
それにより11名が顔や手にやけどをおおってしまった。
→カセットガスコンロよりも大きい鍋(直径50cm)を使用し、かつお好み焼き鉄板が近くにあったことが原因。
鍋と鉄板からの輻射熱によりコンロの安全装置が作動しガスボンベが器具から外れたものの、そのまま放置していたため鉄板からの輻射熱によりガスボンベが加熱され爆発してしまった。

古いまたは保存状態の悪いカセットガスボンベを使用しない

 

出典:photoAC ※画像はイメージです

内部パッキンが経年変化により劣化するとガス漏れが発生し、火災を引き起こす可能性があります。
保存期限の目安は10年となっています。
カセットガスコンロ本体自体も経年劣化しますので、カセットガスコンロおよびカセットガスボンベともに購入時期を把握しておくことが重要です。

ストーブやガスコンロといった熱源の側に置かない

出典:pixabay ※画像はイメージです

カセットガスボンベの注意書きには「容器をストーブやファンヒーターなど熱気の当たる場所に置かない」という注意書きがあります。
これは熱によりボンベが膨張する危険性があるためです。
実際に発生した事故を紹介します。

事故例1
北海道の冬キャンプにて、テント内で炭火でのBBQを行っていたところ突然ガスボンベが爆発した。
→テント内にはストーブが置かれており、ガスボンベはその近くに置かれていたことが判明。ストーブによりガスボンベが熱せられ爆発したものと思われる。
事故例2
自宅で揚げ物をしていたところ、突然ガスボンベが爆発した。
ボンベは壁に突き刺さり部屋の窓が割れ、調理をしていた男性がけがをする火事が発生した。
→ガス台の側にガスボンベを置いていたことが原因。
調理中にガスボンベが熱せられ爆発してしまった。

夏の車内など40度以上になる場所に放置しない・直射日光は避ける

出典:pixabay 画像はイメージです

カセットガスボンベに限らず、LPガス含有のスプレー缶は温められると内部のガスが膨張し、限界に達すると爆発する危険性があります。

夏場の車内は日によっては70~80度をこえる場合もあり、車内にそのまま放置するのは危険です。
また、直射日光があたる暑い場所に置くのも危険です。
夏の屋外で実際に発生した事故を紹介します。

事故例1
某ディスカウント店出入り口付近の野外の棚に陳列していたスプレー缶が突然破裂してしまった。
それにより、近くにいた女性客が顔や目に軽いけがをした
→破裂したスプレー缶は、直射日光が直接当たる場所に陳列されていた。
強い日差しでスプレー缶が高熱になり、膨張し破裂したものと考えられる。

まとめ

出典:photoAC

カセットガスコンロ及びカセットガスボンベの誤った使い方による事故を紹介しました。
とても便利な調理器具である一方、間違った使い方により火災やなどの重大な事故が発生する危険性があります。

カセットガスコンロは、今はアウトドアの強い味方。
正しく使って、アウトドアでの食事を便利かつ快適に過ごしてくださいね。


written by 水木 幸

ABOUTこの記事をかいた人

幼少期からのキャンプ経験を含め、気が付けばキャンプ歴10年に到達です!(驚) 現在は、ファミリーキャンプがメインのママキャンパーです。 キャンプ場レビューやお気に入りのギア等の情報発信をしていきます♪